早いもので、今年も2月が終わろうとしています。
3月になると、少し春に近づいたことで、現実的には花冷えなどまだまだ寒さ厳しき時節ではあるものの、ホッとするような乗り越え感があります。
かつては年に100本近く映画を観るような時期もあったのですが(周囲の200~300本以上というシネフィルにはかなわないけれど)、最近は自分なりに厳選するようになり激減しました。
それは、ただでさえ映画の内容について覚えていないことが多く、たくさん観るほど自分の中で希薄になってしまうことに気づいたから。特に新作に関しては映画情報に踊らされてる感が否めずせわしなかったから。
さて、この1~2月に観た映画は…
<新作>
モリコーネがカッコよくてシビれた。
★『イニシェリン島の精霊』
これがホントの指切りげんまん映画と言ってる人がいたけど、そんな可愛い言葉を通り越して、突き進む恐ろしさにビビりながら鑑賞。
★『エンパイア・オブ・ライト』
映像の美しさと俳優の演技力が素晴らしく、「よくわからないなあ?」…ということもつい流してしまった。オリヴィア・コールマンの演技はもちろん、映写技師を演じたトビー・ジョーンズも心に残る存在感だった。
★『すべてうまくいきますように』
お金持ちでわがままな父親の安楽死願望を、娘(ソフィー・マルソー)がサポートするお話。近い将来、安楽死問題は特別でなくなっていくんだろうな。
★『別れる決心』
周囲の評判は割と良いみたいだけど、私的には全然乗れなかった作品。全体的に曖昧に感じられ(曖昧さが良い場合もあるけど、本作は私にはどうも…)、女性がミステリアスとされているけど、何だか図々しく見えるばかりで…
<旧作>
★『詩人の血』
今見ても斬新で悩ましく、さすが天才コクトー。
★『美女と野獣』
我が家のコクトーという猫と野獣がそっくり。
★『オルフェ』
詩人を形容する様々なアイテムが、昔なのに未来っぽくてカッケーのだ。
これはあまり好みではなかったけれど、以上4作品@コクトー映画祭
★『月の寵児たち』@イオセリアーニ映画祭
マチュー・アマルリックのデビュー作とされる群像劇。瑞々しく、初々しかった。
……と、現在進行中。
新作をあまり観ないようにしようと決めたせいもあって、旧作が多い滑り出しの2023年。
さて、どうなることやら。